こんにちは。心理士の樫原です。
11月も半ばになり、そろそろコートの季節となりましたね。
寒くなってくると、朝起きて温かい飲み物がほしくなりますよね。
私も、先月頃までは冷たい飲み物で朝食をとっていましたが
最近では、食パンを焼くのと同時にケトルをつけて紅茶を淹れるようになりました。
さて、精神科で飲み物の話と言えば、アルコールかカフェインです。
今回はそのうちのカフェインのお話です。
皆さんも朝起きたときや会社に着いたとき、昼食後の一息ついたときなどに
コーヒーや紅茶、緑茶を飲みたくなるときがあるのではないでしょうか。
これらに含まれているカフェインという成分には中枢刺激作用があり、
大脳新皮質や辺縁系に対して刺激作用を示します。
これにより、思考の活動性の上昇を引き起こし
朝の目覚めを促したり、深夜の眠気の解消、疲労感の軽減につながります。
一方で、摂取量が多くなると(カフェイン摂取量が300mg/コーヒー3杯分)、
平静度の低下、不安感の上昇が自覚されるという研究結果もあります。
特にパニック症の場合、カフェインがパニック発作を誘発したり
増悪することが知られており、注意が必要です。
ねむけを防止する一般的なカフェイン錠も、一度の使用での摂取量は100mg/1錠(1日3回まで)であり、
やはり適度な摂取量を守ることが大切であることが分かります。
※薬剤によって異なるため、服用時は添付文書を確認してください
厚生労働省のHPによると、レギュラーコーヒーにおける
カフェインの含有量は60mg/100mlでした。
さて、家や職場で使っているマグカップの大きさが
どれくらいかご存知でしょうか?
マクドナルドのSサイズのドリンクが255gなので
やはり適切な量というのは1日に1杯~2杯程度になりそうですね。
最初に書いているように、朝起きて1杯、職場で1杯、昼食後に1杯だと
やや多いということになりそうです。
疲れた時や眠気がある時には有効とも言えますが
問題になりやすいのは睡眠時です。
就寝前のカフェイン摂取により、入眠時間が長くなったり
中途覚醒の回数の増加、持続時間の増大につながり、睡眠の質も低下させます。
改めて注意してみましょう。
なお、今回は、先生の「ジャスミンティーにもカフェインが含まれているらしい」
という発言を受けての執筆でした。
ジャスミンティーの茶葉は緑茶やウーロン茶と同様のものであり
当然、カフェインは含まれているようです。
最近ではデカフェやカフェイン含有量が少ないお茶類も販売されていますね。
また、茶葉ではなく、花やハーブを用いたハーブティーは
カフェインが含まれないのでおすすめです。
(参考)
栗原 久『カフェインの科学―コーヒー、茶、チョコレートの薬理作用―』学会出版センター,2004
厚労省HPより:食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html(閲覧:2019/11/21)
コーヒーと睡眠
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