心身症
精神的な原因がある身体疾患のことを心身症と呼び、ストレスが発症や過程に関わる身体疾患と捉えられています。心身症として診断される身体疾患には、①消化性潰瘍、②過敏性腸症候群、③片頭痛、④関節リウマチ、⑤緊張性頭痛、⑥気管支喘息、⑦アトピー性皮膚炎、⑧十二指腸潰瘍などが挙げられます。たとえば、十二指腸潰瘍は、心理社会的ストレスがあると、症状が悪化したり再発したりすると報告されています。
原因としてはその人の素因、性格が大きく関係していると言われています。ストレスを受ける人は、自律神経系のはたらきに影響が出ます。その神経系のはたらきを介して内分泌、循環器、消化器などに影響が出ますが、そのような場合、ストレスをうまく処理して身体に障害が出ないように適応できています。しかし、その感情面の処理が不得意であると心身症になりやすいとされ、周囲に合わせやすい人ほど、持続的にストレスを受けるあまりに、心身症が発症すると考えられています。
心身症の治療として、心療内科では身体面と精神面の治療をどちらも行います。精神療法では、認知行動療法が有益とされています。