うつ病
①気分の落ち込み、②楽しいことを楽しめない、③食欲の低下や増加、④不眠または過眠、⑤焦り、⑥全身の倦怠感、意欲低下、⑦自分が価値のある人間と思えない、⑧思考力集中力の低下、⑨死について考えてしまう等の症状が5つ以上あり、その状態が2週間以上持続してみられ、日常生活に著しく支障をきたしている場合、うつ病と診断されます。逆に、仕事の事を考えていないときは、楽しめるが、仕事のことを考えると落ち込んでしまうといった状態は、うつ病に該当しません。
従来、発症年齢は中高年に多いとされてきましたが、現在では20~30代の発症も多く見られ、男女比は1:2で女性が多く、日本では生涯のうちに約7%の人、つまり約16人に1人がうつ病を経験するとされています。
うつ病の原因として、神経症傾向の高い性格や考え方を持った人が、ストレスフルな出来事からストレスを受けた際に発症します。親しい人との死別や別れ、地位・財産・健康・自信などの喪失といった喪失体験や、環境の変化、対人葛藤などが大きな要因となります。神経症傾向の高い人の性格としては、自己内省的であったり、感受性が強く心配性、不安に陥りやすい、敏感であるといった点が挙げられ、うつ病の発症に大きく関連しているとされています。
治療では、休養の効果が大きく、他に精神療法、薬物療法が行われています。