強迫性障害
強迫性障害には、嫌なイメージや思考が自分の意図に反して繰り返し頭に浮かぶ<<強迫観念>>と、強迫観念を振り払うためにしないではいられない行為を繰り返す<<強迫行為>>の2つの症状があります。例えば、鍵を閉めたかどうか繰り返し不安になり(強迫観念)、鍵が閉まっているか何度も確認したり(強迫行為)、手の汚れが異様に気になり(強迫観念)、手洗いを何度も繰り返したり(強迫行為)といったことがあります。これらの必要以上の行為が日常生活に支障をきたしだすと、治療が必要になってきます。
多くは小児期から成人早期に発症し、男女比に差はないとされています。また、日本では生涯のうちに約2~3%の人が強迫障害を経験するとされていますが、性格上の問題だと捉えて受診しない人も多いため、その数はデータよりも多いと考えられています。
強迫性障害は、脳内の神経伝達物質であるセロトニンなどの機能異常や、ストレス、育ってきた環境など、様々な要因が関係していると考えられていますが、はっきりとした原因は未だ明らかにされていません。
強迫性障害の治療には、認知行動療法と薬物療法の2つの療法を組み合わせることが効果的だとされています。