躁うつ病
躁うつ病は、気分や調子のいい躁状態と気分の落ち込みのあるうつ状態、2つの病相が繰り返し現れます。うつ状態のときには、病院へ行く人が多いですが、躁状態では一見、調子のいい状態である為、自覚がなく治療を受けようとする人は多くはありません。
躁状態には、①気分の高揚、②自尊心の肥大、③短時間の睡眠でも元気、④早口で多弁、⑤注意力が散漫といった症状がみられ、調子のいい状態にみえても、一方では注意力が欠けていたり、自制心を失っていたりする為、社会的地位や信用を失ってしまうこともあります。
うつ状態だけでなく、躁うつ状態の症状を自覚するには、本人だけでなく周囲の人に見守ってもらうことも大切です。
10代後半から20代の発症が多く、男女比に差はありません。
躁うつ病の原因は明らかとはなっていませんが、遺伝的な要因に加えて、循環気質といわれる社交的、陽気、寂しがりやといった性格や心理的負担、環境が関与する疾患とされています。
治療では、精神療法、薬物療法が行われています。